男は、消えない炎の番を任された。晴れた日には夕暮れから朝方までを、曇りや雨の日には陽が顔を出すまでを灯台で過ごした。誰とも話さず、炎を見つめ続ける日々。それでも男は満足だった。眼前に揺らめく炎が誰かの船路を守っていることが、わかっていたから。
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